「ウエルネスツーリズム」への入り口

滋賀県栗東市で観光の仕事をはじめた頃、先ずは地元を知るべしと、私は栗東市の南部に位置する、金勝山金勝寺（こんしょうざんこうしょうじ）を尋ねました。

車が行き違うこともままならないような、細い山道が続く先に、金勝寺はあります。

車を降りた瞬間に感じたのは、ピン！と張りつめたような、静寂で新鮮な空気。潔く真っ直ぐに立つ木々。今まで感じたことのない、包み込まれ癒されるような、そんな空気でした。この何とも言えない静寂な古寺の空気感！ここでしか味わえない空気を、訪れた人におもいっきり深呼吸してもらいたい！と、思ったことを、今でもよく覚えています。

思えばこの「ここに来て癒やされて欲しい」という思いが、私を「栗東ウエルネスツアー」のプロデュースへとつなげてくれたのでした。

栗東といえば「馬」だった！

金勝寺との出会いから3年後、上司からすすめられ、私は「ウエルネスツーリズムプロデューサー養成講座」に出会います。

この講座は、観光庁と滋賀大学がコラボしたウエルネスツーリズム人材育成のプログラムで、約1年間、全国から異業種の人びとが集い、観光と健康を織り交ぜたウエルネスツーリズムの新しい分野について学びます。受講生は、自身の観光事業と異業種の人たちとのコラボから、その地域ならではのユニークなビジネスプランをプロデュースすることを目指しました。

そして、ここで出会った仲間から「やっぱり栗東と言えばJRAトレーニングセンターがあることから、馬しかない！」と言われたのです。

栗東といえば「馬」？　それまで考えたことはありませんでした。
さて、それならば馬で何ができるだろう？

そこで頭に浮かんだのが、競争馬を救い人も癒す、引退競走馬と人の福祉支援を行っている、「TCCセラピーパーク」で開催するウエルネスツアーです。

「TCCセラピーパーク」が福祉施設であり、観光地では無いことから、以前はツアーが実現しなかったのですが、「ウエルネスツーリズム」というキーワードがあったことで初めて、馬の支援と人の福祉、そして観光が結びつきました。

引退競走馬とふれあえるホースセラピー

“心と身体に“ご褒美を”

「ウエルネスツーリズム」をキーワードにすることで、新たな仲間や異業種とのつながりを広げることができることを実感した私は、私にとっての「はじまり」であり、念願だった山岳仏教の聖地、金勝山で、森林浴や瞑想、天空ヨガなどを組み込んだウエルネスツアープログラムを開催することができました。

苔フィールドワーク&苔テラリウムづくり

それから金勝寺で行った「苔」をテーマにした企画も好評でした。金勝寺の歴史と静寂の中に佇む苔にスポットをあて、参加者のみなさまには、専門家による苔に纏わるお話を聞きながらのフィールドワークにご参加いただきます。そしてその後で、ガラスの器の中に、自分だけの世界を作る「苔テラリウム」をつくりました。

「栗東ウエルネスツアー」のこれから

そしていつの日か・・・

「金勝山を馬と行くホースセラピーガイドツアー」を開催！したいと考えています。

山と人と馬の新しい出会いの場、金勝山の自然の中で、清く澄んだ空気と木々に囲まれ、特別なひと時を過ごす。私は、そんな「Forest style」で「ウエルネス」なツアープロデュースを目指しています。

一般社団法人栗東市観光協会　谷本真玲

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「栗東ウエルネスツアー」とは…

「栗東にお越しいただき、自然散策、ヨガ、瞑想、フィットネス、食、レクリエーション、交流などを通して、地域の資源に触れ、心と身体をリフレッシュし、明日への活力を得る旅のこと」と定義しています。

「馬のまち栗東」ならではの地域資源を活かしたウエルネス体験プログラム スタート

滋賀県栗東市では、地域資源を活かした観光事業の取り組みとして、一般社団法人栗東市観光協会が中心となり、地域内の事業者と連携し栗東市ならではの新たな観光コンテンツ開発を進めています。

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Forest Styleナビゲーター・プロフィール