あなたは、”ワーケーション”をしたことはありますか?
ワーケーションとは「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語。オフィスの中だけでなく自然の中や、自分がチームで一緒にいたい思う環境で仕事をしたり、そのエリアの自然や暮らしを体験したりするプログラムです。
自然豊かな旅先にでかけたときの「こんな場所で仕事もプライベートも満喫したいな」という思い。それを実現できるワーケーションは、昨今さまざまな企業で取り入れられ注目を集めている一方で経験者は、まだたったの4%ですが、ワーケーションを経験した方のうち、81%はやって良かったと満足しているんだそう。(ファンくる[株式会社ROI] ワーケーションについての意識調査2022年8月18日~8月22日 より(※1))
もっと場所にしばられず多様な働き方ができると、チーム力や創造力を高め、働き手が理想とする暮らしを実現するための新たな選択肢が増え、ゆたかな生き方につながるかもしれません。
そこで今回ご紹介するのが、長野県松本市の乗鞍高原でワーケーションプログラムを実践しているゲストハウス「雷鳥」です!
「雷鳥」では、自然に囲まれながら仕事をする場や、山岳エリアでのアクティビティなどの体験を提供しています。
そして、子どもたちは自然のなかで思いきり遊び、生きる力を育むプログラムに参加してもらいながら、保護者はワーケーションを実践できる親子向けのプランを用意するなど、訪問者がニーズに合わせて選べるようにさまざまなワーケーションの過ごし方を提案しています。
そんなゲストハウス「雷鳥」を始めたのは、横浜から乗鞍高原に移住し、「自然にかえる」旅のガイドをしている藤江佑馬(ふじえ・ゆうま)さん。
「人は自然の一部であり、大自然の中に身を置くと心地いい感覚が戻り、自然と笑顔があふれてきます。「そんな自然体で自分らしい働き方をしてほしい」と思い、訪問者が「自然にかえる」旅のお手伝いができるゲストハウスを始めました。」
藤江さんがワーケーションを進めるのに乗鞍高原を選んだのは、雄大な自然環境と持続可能な観光や働き方を実践するのに最適な条件がそろっているから。
乗鞍高原には乗鞍岳や大きな滝や池、それらを気軽にめぐることができるトレッキングロードやサイクリングロードも完備され、集中するワークの時間を取りつつ、リフレッシュできる自然が身近にあります。
また、乗鞍高原は2021年3月に環境省が脱炭素社会の実現に向けて取り組み始めた「ゼロカーボンパーク」に、全国で初めて登録されました。
高原内で電気自動車や再生可能エネルギーなどを活用し、さらに地産地消や脱プラスチックを推進することで、持続可能な観光地をつくるモデルになったというわけです。
そこで地域の「ゼロカーボンパーク」登録と歩調を合わせるように、ゲストハウス「雷鳥」では、短期滞在よりも宿泊や移動にかかる炭素やエネルギー、ゴミの排出を減らすことを目指し、長期滞在ができるワーケーションプランを推しています。
さらに、乗鞍高原に愛着をもち、環境問題や人口減少などの課題に関わる人を増やせるようにワークショップを開催したり、乗鞍の食材を使ったカフェを運営するなど、地元の方との交流機会をつくり、乗鞍エリアの自然の魅力を伝える活動も行っています。
私も普段の仕事は部屋の中でこもりがちですが、「雷鳥」で実際にワーケーションをしてみると、自然が近いことでオンオフの切り替えがしやすく、仕事の効率やクリエイティビティが上がったなという実感がありました。
また、暮らしの身近に自然を感じることで持続可能な暮らしを考えるきっかけを得ることができました。
まだまだ企業でワーケーションを導入するには、企業側の制度が整っておらず、理解も進んでいないといったハードルがあります。一方で、メリハリのある働き方で効率が上がるなどの導入するメリットを感じる企業が増えたり、「雷鳥」のような持続可能な働き方や暮らし方につながるワーケーションプランがつくられるようになったり、そういった制度を利用する人が増えれば、もっともっと広まっていくのではと感じています。
あなたも大自然を満喫しながら仕事ができるワーケーション、してみませんか?
市川 里美
関連リンク
- (※1) PR TIMES|2022年8月30日「ワーケーションについての意識調査 経験した81%が満足、67%が意欲的」(株式会社ROI)
- 【やまとわと共同企画!】のりくら高原の地域材白樺を活用した「Kimamaベンチ」作りワークショップを開催!
INFORMATION
温泉の宿 ゲストハウス雷鳥
住所:〒390-1513長野県松本市安曇4306
公式サイト:https://ghraicho.com/
予約サイト:https://www.chillnn.com/1798cbc2f7023b
Twitter:https://twitter.com/ghraicho
アクセス方法:松本ICから車で45分。高山市街から車で60分。松本電鉄上高地線の新島々駅から乗鞍高原行きのバスで50分。詳しくは公式サイトをご参照ください。
Forest Styleナビゲーター・プロフィール
市川 里美(いちかわ さとみ)
3年前に長野県松本市に移住。信州エリアを拠点に活動しています。「楽しむ」を大切にして自然と人とをつなげるプロジェクトを実施。最近はサーキュラー・エコノミーに関心があり、休日は温泉やキャンプを楽しんでいます。実は釣りも得意。一緒に森を楽しみましょう!